2025.05.22
納棺師に資格は必要?納棺師になるために何をしたらいい?納棺師が立ち上げた葬儀社が解説

【結論】納棺師になるのに資格は不要です
日本において納棺師になるために必須の国家資格は存在しません。 誰でもこの職業を目指すことは可能ですが、適切な知識や技術、そして心構えが必要です。
納棺師になるにはどうすればいい?
実のところ、納棺師には資格がないため、極端に言えば誰でも「納棺師」を名乗ること自体は可能です。 とはいえ、それで務まるほど甘い仕事ではありません。遺族の悲しみに寄り添いながら、故人を丁寧に見送るには、高い技術と強い心が必要です。 納棺師として働くのであれば、やはり専門的な教育や現場での経験を通じて、確かな技術と心構えを身につけることをおすすめします。
葬儀社や納棺専門会社に就職
納棺師を社内に抱えるタイプの葬儀社や、外注を請け負う納棺の専門会社に就職することは有力な選択肢の一つです。 社内研修や現場でのOJT(実地研修)で技術を習得することが期待できるでしょう。
専門学校を卒業する
未経験からいきなり就職するのが少し不安な方は、専門学校で納棺師になるために必要な知識やスキルを学ぶルートがおすすめです。 「納棺師 専門学校」などと検索すれば、インターネット上でいくつかの専門学校が見つかるでしょう。 「葬祭ディレクター学科」といったカリキュラムを通じて、納棺師になることも可能です。
おくりびとアカデミー
納棺師としての技術や心構えを学ぶための「おくりびとアカデミー」という学校があります。 修了者にはアカデミー認定資格の付与があります。 納棺や湯灌をはじめ、法律や特殊な処置の仕方まで、納棺師になるにあたり必要な知識や技能を半年で身につけることができ、葬儀の専門学校に比べ、納棺師として、より専門的な知識を学ぶことができるのが特徴です。 現在オープンキャンパスも受付中です。少しでも気になった方は、下記のホームページをご参照ください。
納棺師の将来性は?
結論から言えば、納棺師という職業は今後も一定の需要が見込まれる仕事です。ただし、どのように成長・変化していくかは、社会の動きとともに変化します。
1. 少子高齢化による需要の増加
日本は世界でも有数の超高齢社会です。死亡者数は今後しばらくの間増加傾向が続くと予測されており、それに伴って葬送・終活関連のニーズも拡大しています。 納棺の儀式を大切にする人々が一定数存在する限り、納棺師の存在は不可欠です。
2. 儀式の多様化とパーソナライズの進行
一方で、葬儀の「簡素化」や「家族葬」の増加により、納棺のスタイルも多様化しています。 昔ながらの形式にこだわらず、より個人の価値観に寄り添う納棺や演出が求められるようになってきました。 そのため、「形式通り」ではなく、柔軟な対応力や提案力を持った納棺師が重宝される時代です。
3. 専門職としての地位向上の可能性
映画『おくりびと』以降、納棺師という職業に対する世間の理解と関心が高まりました。 今後、さらに専門的な研修制度や資格制度の整備が進めば、納棺師の社会的地位や待遇の向上も期待できます。 また、終活アドバイザーやグリーフケアの知識を持った納棺師としてキャリアの幅を広げる人も増えていくでしょう。