「お墓参りの適切な方法とは?」
そのような疑問をお持ちでしょうか。
お墓参りに絶対的な決まりはありません。
しかしながら、基本的な作法やマナーを踏まえた上で、お参りするのが望ましいでしょう。
そこで本記事では、お墓参りにおける「時期」「作法」「持ち物」「服装」「マナー」などを網羅的に解説します。
初めてお墓参りをする人でも、安心してお参りできるようぜひご参考にしてください。
お墓参りをするタイミングに決まりはありません。
♦先祖様へ大事な報告があるとき
♦お墓のお手入れが気になったとき
♦花立の花の様子が気になったとき
など、自身のタイミングでお墓参りをして構いません。
ただし一般的には、
♦お盆(8月13日~16日)
♦命日や月命日(亡くなった日に当たる、毎月または毎年のその日)
♦春のお彼岸(「春分の日」を中日とした前後3日間)
♦秋のお彼岸(「秋分の日」を中日とした前後3日間)
♦お正月
♦法事・法要などの仏事
上記の時期に合わせて行く人が多いようです。
お墓参りでは、ご先祖様のご冥福を祈り、日々見守ってくださる感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。
お墓参りの作法は難しく考えなくても大丈夫です。
一般的なお墓参りの流れにしたがって、お参りをしましょう。
【ご家族が行う一般的なお墓参り】
1,寺院境内の墓地の場合、ご本尊に一礼
2,手桶に水を汲み、お墓に向かう
3,お墓の前で合掌
4,敷地内の掃除をする
5,墓石を洗う
6,花立の水を換えて花を生ける
7,水鉢にきれいな水を入れる
8,お供え物を置く
9,線香をあげて合掌する
草むしりをしたり、墓石を磨き上げたりといったやや手がかかる作業は、年に1回程度で良いと考える人もいます。
ただ、綺麗に整った墓地でご先祖様と向き合いたいものです。
なお、野生の動物が食べ散らかす恐れがあるため、お参りが終わったらお供え物は持ち帰るようにしましょう。
お墓参りには、以下のものを持参すると良いです。
♦お線香
♦お供え物
♦マッチ・ライター
♦ロウソク
♦掃除用具(軍手・スポンジ・ブラシなど)
ホームセンターに行けば、お墓参りに必要なものが一式揃えられることが多いです。
また、必需品ではないですが、持参すると便利なグッズは下記の4つです。
♦歯ブラシ(細かい部分の掃除用)
♦新聞紙(線香の焚き付け用)
♦蚊取り線香(蚊避けとして)
♦花切りばさみ(花の高さ調整に使用)
お墓参りが習慣化されると、必要なものをより把握できるようになるでしょう。
お墓へお参りする際の服装に関して、決まりはありません。
したがって、普段着で大丈夫です。
ただし、気を配りたい点として、以下の3つをご紹介します。
♦派手な柄や色味は避ける
♦肌の露出を控える
♦動きやすい格好が望ましい
お墓参りは落ち着いた気持ちでご先祖様と向き合いたいものです。
したがって、派手な柄や色味は避けるのが無難です。
黒色・紺色・グレー・茶色などの色味の服を選ぶと良いでしょう。
また、動物の柄や毛皮素材の服は、殺生を思い起こさせるため控える方が良いでしょう。
お墓参りの際は、肌の露出を控えるのが良いとされています。
♦目上の人に会うマナーとして
♦草木による擦れ防止のため
♦虫刺されを予防するため
夏や暑い日には肌の露出度が高くなりがちです。
カーディガンを羽織る、長めのズボンを履くなどして対策しましょう。
境内の移動やお墓の掃除を考えると、お墓参りの際は動きやすい格好が望ましいです。
ハイヒールやサンダルなど歩きにくい靴は避けた方が良いです。
また、デザイン性のある服装は掃除の際に邪魔になります。
多少汚れても気にならないような格好で出向くのが良いでしょう。
お墓参りの際に気を付けたいマナーや注意点をまとめました。
♦墓石にお酒をかけない
♦線香の火は吹き消さない
♦霊園のルールを確認する
「生前、お酒が好きだった」という理由で墓石にお酒をかける人がいますが、やめましょう。
墓石が傷んだり、変色・サビの原因になったりする恐れがあります。
お酒を供えたい場合は、器に注いで器ごとお供えするようにしましょう。
線香やローソクの火を消すときに、フーッと吹き消さないようにしましょう。
仏教では、身口意(しんくい)という考え方があり、人間の悪い行いは、身体・口・意識の3つから始まるといわれています。
口から出る息は悪いものと考えられ、神聖な火を消すのは良くないことと言われています。
火を消す際は、手で扇いで消すようにしましょう。
霊園のルールが決められている場合には、きちんと守りましょう。
霊園によっては、ペットの立ち入りを禁止していたり、霊園の開閉時間が決まっていたりします。
規則で禁止されていることがないか事前に確認しておくと安心です。
お墓参りの方法について解説しました。
お参りをする時期・持ち物・服装などにおいて、絶対的なルールはありません。
しかし、一般的なお参りの作法やマナーは存在します。
お墓参りは、ご先祖様の冥福をお祈りし、清らかな気持ちで行いたいものです。