「一般葬って何だろう?」
「一般葬と家族葬の違いとは?」
そのような疑問、お持ちではないでしょうか。
「葬儀」と言っても葬儀スタイルによって内容が大きく異なります。
そこで本記事では、「一般葬」という昔からよくある葬儀スタイルにフォーカスし、葬儀の流れや特徴などの基礎知識を分かりやすく説明いたします。
また、「一般葬」と「家族葬」の違いに関しても記載しましたので、比較しながら理解を深めていただければと思います。
葬儀にお呼びする範囲によって、葬儀の分類・名称が変わります。
中でも一般葬は、遺族・親族などの身内だけでなく、故人様と付き合いのあった友人・仕事関係者・近所の方・その他故人様や遺族にご縁がある方など、さまざまな人を幅広くお呼びする葬儀スタイルです。
故人様とつながりのある多くの人の参列が予想されるため、大規模な葬儀になることが多く、また、一般葬ではしきたりや風習を重視するといった特徴があります。
例えば
伝統的しきたりや宗教儀礼に沿った葬儀内容
参列いただいた人への感謝を伝える会葬礼状の用意
通夜振る舞いとして食事の提供をする など
昔からのならわしに沿った形式や流れを取り入れるのが一般的です。
「一般葬」の基本的な流れは下記の通り。
お通夜 ▷葬儀・告別式 ▷火葬
それぞれご説明していきましょう。
一般葬は、葬儀式前日の「お通夜」から始まります。
お通夜は、遺族・親族を含め故人様と付き合いがあった多くの人が集まり、故人様の冥福を祈る儀式です。
多くの人が都合のつきやすいとされる夕方18時ころから、約1~2時間で行われることが一般的です。
また、お通夜後の「通夜振る舞い」に参列者をお招きし、食事をしながら、故人様との生前のお付き合いに対するお礼・お通夜に参列いただいたことへのお礼をお伝えします。
葬儀・告別式はお通夜の翌日に行われます。
「葬儀式」と「告別式」は同じ時間枠の中で行われるため明確な区別はありませんが、本来は別の意味を持つ式です。
葬儀式:宗教的な儀式
僧侶対応のもと、家族・友人・知人が故人様の冥福を祈り死者を葬る目的で行われるのが葬儀式です。
告別式:社会的なお別れの儀式
僧侶入場→読経→弔辞拝受・弔電奉読→遺族代表挨拶→線香と儀式が進み、僧侶退場後にそのままの流れで告別式へ移るのが一般的です。
棺の蓋が開けられ、親族や一般会葬者の焼香や出棺前の献花が行われ、故人様が生前好きだったものや思い出の品を棺の中に入れて、故人様を送り出す準備をします。
葬儀・告別式が終わると、霊柩車に故人様を乗せて火葬場へと移動します。
故人様の顔を見られる最後の機会で、棺が火葬炉の中に納められる様子はとても辛い瞬間です。
1時間~1時間半程度で火葬は終了し、その後「骨上げ(こつあげ)」と呼ばれる、収骨室にて家族・親族で遺骨を骨壺に納めます。
その後、葬祭ホールや料理店などに場所を移して「精進落とし」という飲食の席を設け、食事が終了すると散会となります。
♦︎メリット♦︎
まずは、一般葬のメリットについて以下のことが言えるでしょう。
・故人ときちんとお別れしたい方の希望に広く応えられる
・お世話になった方々に葬儀の場で挨拶ができ、個々への対応の負担を減らせる
・生花・供物などが立派で豪華な葬儀を行える
・香典による収入で葬儀費用の負担を減らせる
♦︎デメリット♦︎
次に、一般葬のデメリットをご覧ください。
・参列者の人数をハッキリ予測することが難しく準備が大変
・参列者が多く、対応に負担を感じることがある
・落ち着いた気持ちで故人とのお別れができない
・葬儀費用が高くなりがち
「どのようにお見送りしたいか」といった遺族側の想いと、「どのように見送られたいか」といった故人様の想いの両方を尊重して、「どのような葬儀にするか」葬儀スタイルの選択につなげましょう。
故人様との関係者を幅広くお呼びする一般葬とは違い、身内やごく親しい人たちだけで葬儀を執り行うのが「家族葬」です。
「一般葬」と「家族葬」の違いを3つ紹介します。
1.参列者の人数
2.葬儀にかかる費用
3.葬儀の内容
一般葬と家族葬では、参列者の人数が大きく違います。
一般葬は故人様とゆかりのある方を幅広くお呼びするので、一般的に参列者は多めです。
家族葬は、身内(遺族・親族)とごく親しい人たちだけで(お呼びする方を限定する)葬儀を行うため参列者は少なめです。
葬儀費用についても、一般葬と家族葬では大きな違いがあります。
一般葬は、葬儀費用が高額になりがちです。
理由としては
・式場の規模が大きく費用が嵩む
・それなりのグレードの生花・料理・返礼品の用意が必要
・しきたりに則った葬儀内容(フルコース)
対して、家族葬は葬儀費用を低く抑えることができます。
その理由は
・式場の規模が小さく費用が抑えられる
・葬儀内容を必要最低限にカスタムできる
「葬儀費用」を葬儀スタイルの選択の軸にしてみても良いかもしれません。
*「家族葬」は自由な発想の基、行われますので必ずしも費用が抑えられるものでもありません。
「一般葬」と「家族葬」の葬儀内容の違いにも注目してみましょう。
一般葬は、しきたりや風習を重視し昔から執り行われてきた型通りの葬儀内容です。
いわば、葬儀のフルコースと言っても過言ではありません。
一方、家族葬では葬儀内容を自由に決められます。
宗教に縛られることがなく、葬儀の内容も簡略化できます。
「おくりびとのお葬式」では、家族葬の紹介もしております。
こちらもご参考になさってください。
一般葬の特徴を踏まえ、「一般葬」が合う人をまとめました。
【一般葬がオススメな人】
一般的な葬儀スタイルで故人様をお見送りしたい人
故人様と付き合いのある人の人数が多い場合
お世話になった方々へのご挨拶を一度に済ませたい人
葬儀スタイルを決める際の参考にして頂けたらと思います。
「一般葬」への理解は深まりましたでしょうか。
「一般葬」の一般的な流れを把握しておくと、葬儀内容を決める際の基準になります。
家族葬との違いを踏まえて、どのような葬儀を執り行いたいのかイメージを膨らませてみましょう。